時間を効率よく使える会議とは?〜ファシリテーションのポイント〜
業務を遂行する上で「会議をいかに効率よくするか」は課題のひとつになっているのではないでしょうか。
企業の方針や規模によって進め方はさまざまかと思いますが、今回は当社で会議を開催する際のファシリテーションのコツを紹介します。
「会議の効率を上げたい」とお考えの担当者様の参考になればと思います。
ファシリテーションとは?
「ファシリテーション」という言葉にあまり馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。
ファシリテーションとは「会議やミーティングを円滑に進める技法」のことを指します。
会議がより効果的で濃密な時間になるよう、参加者の発言を促したり、意見を整理したり、ポイントを引き出したりしながら、議論を収束させ合意形成できるようにします。
ファシリテーションを行うための進行役や議事のことを、ファシリテーターと呼びます。
会議の前にやっておきたいこと
当社が会議やミーティングを行う前に、いつも確認していることを紹介していきます。
1.目的の確認をする
お客様から打ち合わせの打診を受けたり、弊社からお客様に打ち合わせを打診する際は、まず会議の目的と必要性を明確にすることから始めます。
「文章だけだと認識齟齬が起きるかもしれないので、打ち合わせをしたい」といった要望に対しての解決策
メールやチャットツールなどを使ったテキストでのコミュニケーションが多いと、どうしても「対面で話がしたい」「テキストよりも会議で決めたい」と不安を抱える方もいらっしゃいます。
しかし、対面(口頭)でも認識齟齬は起きるため、こうした場合は会議を開くだけでは解決にならないかもしれません。
また、会議内での発言は会議の参加者だけが情報を保持することになり、属人化につながる可能性が高いです。
こうした場合には、可能な限りテキストで認識齟齬を解消できないかを先に検討し、どこに不安な点を抱えているのかを洗い出してみましょう。
2.誰が会議に参加すべきなのか
会議を開催する際には、参加するメンバーの選定も大切です。
特に、社内メンバーをアサインする時は、なぜこの人に参加してほしいのかを事前に伝えておきます。
そうすることで、本人の準備もでき、自分がなぜその会議に呼ばれたかの必要性を認識した上で参加してもらうことができます。
3.会議の時間は30分にする
会議時間は通常1時間で設定されることが多いですが、なるべく30分に設定し、この時間内で終わらせられるようにしましょう。
また、30 分の会議時間でも延長を考慮し、後ろ 30 分は開けておくことをお勧めします。
会議自体が延長する可能性もありますし、会議が 30 分で終わったとしても議事録を書く時間や社内で相談する時間、Backlog等のタスク管理ツールで追加タスクを起票する時間などが発生する可能性があるためです。
もちろん、ブレストや、議論の拡散が必要そうなら、その分必要と思う時間を確保すればよいでしょう。(ブレストなら2時間、提案が多いなら1時間など)
4. アジェンダの決定と共有
事前に会議で取り扱いたいアジェンダを決めておきましょう。
あらかじめ設定したアジェンダは参加者に予め伝えておくことも大切です。
考える時間が必要そうなアジェンダなら、その時間も考慮して伝えておきます。
5.議事録を取れる体制にしておく
会議を開催した際には、議事録を取りましょう。
司会進行と議事録を取る係の両方をやるのが難しければ、予め社内の参加者に議事録を取って欲しいと伝えておきましょう。
会議直前と開始後の導入のマナー
いよいよ、会議の開催日になりました。
事前に準備できていれば、当日慌てて用意するものはないかと思いますが、会議で使う資料やスライドの確認は行なっておきましょう。
それ以外にも 2 つ心がけたいことがあります。
会議直前に参加者に向けてリマインドしておく
社内の参加メンバー向けに、会議直前にリマインドしておきましょう。
うっかり忘れてしまう人や、カレンダーを見る余裕がなかった人もいるかと思いますので、リマインドは大切です。
当社では Typetalk と Google カレンダーを活用しています。
開始10分前くらいに、Typetalk で会議 URL や資料の場所を社内に周知しておくと同時に、あらかじめ Google カレンダーに情報を入れておくことで、情報を一箇所に集めて閲覧しやすくしています。
数分前に入室し、元気に挨拶する
会議には時間通りに、できれば数分前に入室しましょう。
そして、自分の緊張を吹き飛ばす意味で、元気に挨拶します。
元気に挨拶すると、参加者との緊張もほぐれ、その後の話し合いも円滑に進みやすくなります。
会議の打診をしたのがお客様だったとしても、参加者全員に、時間を取ってくれたことに対して感謝を伝えましょう。
そして開始前に、今回の会議の目的とアジェンダ、終了予定の時間を伝えましょう。
特に、30分会議の場合は時間を守ってもらえるようにする意味もあります。
会議時間中に心がけたいこと
立場に応じて、会話に参加する
まず、会議をうまく回すために、ファシリテーター自身が以下のことをしっかりと把握していることが大切です。
- お客様や社内メンバーなどの参加者がどんな役割や立場なのか
- それぞれの担当領域はどこなのか
- 参加者が気にしている点は何か
会議中に気をつけたいことは、質問や疑問に対して、どの担当者が答えた方がより円滑になるのかを把握することです。ファシリテーターは、担当者に話題のバトンをしっかりとパスできるように案内する役割を担います。
もちろん、お客様には事前にこちら側の参加者がどういった人で、それぞれの役割や立場といったことを説明しておきましょう。
その上で場のハブとなり「このトピックはこの人が詳しいからこの人に回答してもらいますね。XXさんお願いします」といった場回しをします。(顧客相手の場合も、一次担当者に振って適切な担当者から回答してもらえるように促します)
回答者の回答がわかりづらかったり、的を射ていなかったりした場合には、質問の意図がしっかりと伝わっていない場合がありますので、補足を入れたり聞き手の立場に立って質問したりすることを意識しておきましょう。
特に、技術的な話はしっかりと意味がわかっていないと、認識のズレが生じます。
自分の認識が間違っていないかを注意しながら聞いておきましょう。
例えば、「顧客の質問に対して自社の技術担当に答えてもらったが、専門用語が多かったり、技術的な知見がないとわかりづらかったりする」といったことは、特に開発やネットワーク関連の現場ではよくあることです。
そういった時に、顧客に代わって
『それは、概念としてはこういうことで合ってますか?』
『それって、結論としてはできる、でもXXXのような懸念があるということですか?』
といった形で、技術担当に聞き直しながら、顧客が聞いてもわかるような説明に変換する役目もファシリテーターにはあると当社では考えています。
会議終盤
議事録や記録をまとめるときには、5W1H を意識しましょう。
会議の中身を全部まとめるのが無理でも、この会議が終わった後それぞれがやるべきタスクだけでも、全員で合意して会議が終わっている状態になるのが理想的です。
その理由は、会議の大切な役割のひとつは「物事が前に進むようにすること」だからです。
特に、PM/PMO であれば
- 誰が
- いつまでに
- 何を
- どうするのか?
をはっきりとさせた状態にして会議が終えられるようにしましょう。
今後の宿題になったものは、課題やタスクを作成するなどして、すぐに取り掛かれるようにしておくと、スムーズに作業が進みます。
例)
・見積対応なら、いつ頃に見積が出せるかを会議の場で確認・共有する
・資料が必要なら、いつ資料がもらえるのか、会議の場で全員に確認する
終わる前には本日の会議のまとめをしながら、参加してくれたことに感謝する言葉を残しながら「全員でプロジェクトを前に進めましょう」という思いを伝えましょう。
会議後は、なるべく早く議事録を共有しましょう。
会議後にすべきこと
早めに共有することで、会議の中で話したことを頭の中に定着させると共に、間違いや過不足がないかの確認を正確にできます。
議事録は自社だけでなく、参加していただいたお客様にも共有し、参加者全員が間違いないことを確認しましょう。
まとめ
会議はものごとを前に進めるものだと当社では考えています。
ただ話すだけで終わってしまうと、お互いの時間の無駄になってしまうため、目的を持って決めるべきことを決められるよう準備しましょう。
ファシリテーターは、会議の場がまとまるように常に話の流れを意識し、時間内に終わらせることができるように努めます。
参加者は、自分のわからないことは安易に答えず、正確な情報を伝えられるように心がけ、わからないことはその旨きちんと伝えることが大切です。
その上で、自分の役割やできることを理解すると同時に、相手の立場を考えて、自分と同じように相手にもそういったことがあることを頭に入れておきましょう。
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