AWS の運用保守の基本から外注まで|見るだけで分かる運用ガイド

AWS の運用保守の基本から外注まで|見るだけで分かる運用ガイド

「WordPress サイトを AWS 上で運用することになったけれど、運用保守はどうすればいいのだろう…」

多くの IT 担当者が抱える悩みではないでしょうか。サイトの拡大やセキュリティ強化を背景にWordPress サイトを AWS 上で運用することを決めたものの、構築後の運用について明確なイメージを持てずにいる方も多いはず。

AWS の基本的な知識はあっても、実際の WordPress サイトの運用ノウハウとなると別問題です。適切な監視設定、障害対応、セキュリティ管理など、AWS 特有の運用業務は多岐にわたり、一歩間違えれば大きなトラブルにつながりかねません。

本記事では、AWS 運用保守の具体的な業務内容から、よくある失敗パターン、自社運用と外注の判断基準、外注する場合の業者選定ポイントまで網羅的に解説します。記事を読み終える頃には、AWS 運用保守の全体像を理解し、自社に最適な運用体制を構築するための道筋が明確になるでしょう。

AWS の運用保守の業務内容

AWS 運用保守は従来のオンプレミス環境とは異なる特性を持つため、クラウド特有の運用業務を理解することが重要です。主要な業務内容を詳しく見ていきましょう。

インフラ監視

CloudWatch による各種メトリクスの監視や、X-Rayを活用したアプリケーションのパフォーマンス分析・エラー解析を行う業務となります。

X-Ray はシステム全体の監視ツールではなく、アプリケーションの分散トレーシングや処理の流れを可視化し、パフォーマンスのボトルネックやエラーの原因を特定するためのツールですので、より正確な表現に修正いたします。

CPU 使用率、メモリ使用量、ディスク容量、ネットワーク通信量などの各種メトリクスを常時監視し、異常値の検知とアラート設定を実施します。単純な数値監視だけでなく、ログ分析による障害予兆の検知も重要な業務です。

適切な閾値設定により、システム障害を未然に防ぎ、安定したサービス提供を維持することが可能になります。監視データの蓄積と分析により、システムの性能傾向を把握し、予防保全にも活用できます。特に EC2 インスタンスの負荷状況、RDS のパフォーマンス、Lambda の実行状況など、各 AWS サービス固有のメトリクスを理解した監視設計が求められ、クラウド環境特有の一時的な負荷変動にも適切に対応できる監視体制の構築が重要となります。

障害対応とインシデント管理

システム障害発生時の迅速な原因特定と復旧作業を行う重要な業務です。

障害発生時には初動対応のスピードが復旧時間を大きく左右するため、事前に定められたエスカレーション手順に従って組織的に対応することが求められます。対応履歴の記録と再発防止策の検討も欠かせない要素となります。

SLA に基づいた対応時間の管理と、ステークホルダーへの適切な情報共有も重要な要素です。障害対応の品質向上には、定期的な振り返りと手順の見直しが不可欠といえるでしょう。AWS 環境では複数のサービスが連携しているため、障害の影響範囲の特定と優先度判断が複雑になりがちで、CloudTrail や Config 履歴を活用した原因調査スキルも求められます。

セキュリティ運用

IAM ポリシーの適切な設定、セキュリティグループの管理、VPC の設定確認を定期的に実施する業務となります。

AWS Config や CloudTrail によるコンプライアンス監査、セキュリティパッチの適用、脆弱性スキャンの実行も含まれる重要なセキュリティ業務です。セキュリティ設定の不備は重大な事故につながる可能性があるため、継続的な監視と改善が必要になります。

最新のセキュリティ脅威情報の収集と対策の実装により、常に高いセキュリティレベルを維持することが求められます。多要素認証の設定、不要なアクセス権限の削除、定期的なパスワードポリシーの見直しなど、クラウド環境特有のセキュリティ対策も重要で、AWS の責任共有モデルを理解した適切な運用が不可欠となります。

バックアップとリストア体制の整備

RDS の自動バックアップ設定、EBS スナップショットの定期取得、S3 への重要データバックアップを実施する業務です。

災害復旧計画(DRP)の策定と定期的な復旧テストの実行により、データ損失リスクを最小限に抑える体制を構築する必要があります。バックアップデータの取得だけでなく、実際に復旧できることを定期的に確認することが重要な要素となります。

復旧手順の明文化と関係者への共有により、緊急時にも確実な復旧作業を実施できる体制を整備しましょう。クロスリージョンでのバックアップ配置、長期保存データの Glacier への移行、Point-in-Time 復旧の設定など、AWS の特性を活用したバックアップ戦略の立案と実装も重要で、RPO・RTO の要件に応じた最適な復旧体制の構築が求められます。

リソース最適化とコスト管理

AWS Cost Explorer や Trusted Advisor を活用してコスト分析を行い、不要なリソースの特定と削除を実施する業務です。

Reserved Instance や Savings Plans の活用提案、適切なインスタンスサイズの選定により、パフォーマンスを維持しながらコスト最適化を図ります。定期的なコストレビューにより、予算内でのシステム運用を継続できる体制を構築することが重要です。

リソース使用状況の可視化により、効率的なクラウド利用を実現し、事業成長に応じた適切な投資判断を支援します。Auto Scaling の設定最適化、使用率の低いインスタンスのスケジューリング、データ転送量の削減など、細かな最適化の積み重ねが大きなコスト削減につながるため、継続的な改善活動として取り組むことが重要になります。

AWS の運用保守でよくある失敗5つ

AWS 運用保守における典型的な失敗パターンを理解することで、事前にリスクを回避できます。実際によく発生する問題を詳しく見ていきましょう。

1. 属人化により運用がブラックボックス化している

特定の担当者にしか分からない設定や手順が存在し、その人が不在時に適切な対応ができない状況を指します。

ドキュメント化の不備や知識共有の欠如により、運用リスクが高まります。担当者の退職や異動により、重要な運用ノウハウが失われるケースも多く見られます。チーム全体での情報共有と標準化された運用手順の整備が不可欠となります。

運用マニュアルの作成、定期的な勉強会の開催、複数人での作業確認体制の構築により、属人化を防ぐ仕組みづくりが重要です。特にAWS環境では設定項目が多岐にわたるため、IAM ポリシーの設定根拠、セキュリティグループのルール変更履歴、カスタムスクリプトの仕様など、詳細な記録と共有が運用継続性の確保に直結します。

2. 監視設定の不備で障害を検知できない

適切な閾値設定がされていない、重要なメトリクスが監視対象から漏れている、アラート通知先が設定されていないなどの問題があります。

結果として障害の早期発見ができず、サービス停止時間が長期化したり、ユーザーからの連絡で初めて障害を知るケースが発生します。監視項目の見落としにより、重要なシステム異常を検知できない状況は事業に大きな影響を与えかねません。

システム構成の変更時には監視設定の見直しも併せて実施し、網羅的な監視体制を維持することが重要です。CloudWatch のカスタムメトリクス設定、適切な閾値の決定、通知チャネルの冗長化など、AWS 特有の監視機能を理解した設計が求められ、アプリケーションレベルとインフラレベルの両面からの監視設計が必要になります。

3. コスト管理が甘く無駄な課金が発生している

使用していないインスタンスの停止忘れ、不要な EBS ボリュームの放置、過剰なデータ転送量など、コスト意識の欠如による無駄な支出が発生する状況です。

定期的なコストレビューと最適化の仕組みがないと、予算を大幅に超過するリスクがあります。特に開発環境のリソースが放置されがちで、本番環境以上にコストがかかるケースも見られます。

自動停止の仕組み導入や定期的なリソース棚卸しにより、適切なコスト管理体制を構築する必要があります。CloudWatch イベントを活用した自動停止、Billing Alerts の設定、Cost Allocation Tags による部門別コスト管理など、AWS の機能を活用したコスト統制の仕組みづくりが重要で、従量課金の特性を理解した運用設計が求められます。

4. バックアップはあるが、復元手順が整っていない

定期的なバックアップは取得しているものの、実際の復旧手順が明文化されていない、復旧テストを実施していないため、障害時に迅速な復旧ができないケースです。

バックアップデータの整合性確認や復旧時間の把握も不十分な場合が多く見られます。いざという時にバックアップが使えない状況は、データ損失や長期間のサービス停止につながる重大なリスクとなります。

定期的な復旧テストの実施と手順の見直しにより、確実な復旧体制を維持することが不可欠です。EBS スナップショットからの復元、RDS の特定時点復旧、S3 からのデータ復元など、各バックアップ手法に応じた復旧手順の確立と、実際の復旧時間の測定により、SLA 達成可能な復旧体制の構築が重要になります。

5. 障害対応フローが決まっていない

障害発生時の連絡体制、エスカレーション手順、対応優先度の判断基準が明確でないため、初動対応が遅れたり、適切でない対応をしてしまうリスクがある状況です。

関係者への情報共有タイミングや内容も曖昧で、混乱を招く原因となります。障害対応の品質は事前準備によって大きく左右されるため、明確なフローの策定と関係者への周知が重要になります。

定期的な障害対応訓練により、実際の障害時にも冷静で効率的な対応を実現できる体制を構築しましょう。AWS Health Dashboard の活用、CloudWatch アラームに基づく自動通知設定、Slack などの連絡ツールとの連携により、迅速な情報共有体制を整備し、障害レベルに応じた適切なエスカレーション基準の明確化が求められます。

自社運用が難しい場合は外注を検討しよう

AWS 運用には専門的な知識と継続的な学習が必要で、人材確保や育成には時間とコストがかかります。

24時間365日の監視体制構築も容易ではありません。自社で AWS 運用エンジニアを確保・育成するには、採用コスト、教育コスト、人件費などで年間数百万円から数千万円の投資が必要になる場合があります。

技術リソースの確保が困難な場合や、コア業務に集中したい場合は、専門業者への外注を検討することで、安定した運用と事業成長の両立が可能になります。外注により、高度な専門スキルを持つチームのサービスを効率的に活用できるメリットは大きいといえるでしょう。

AWS の運用保守を外注するメリット

外注による運用保守には、自社運用では実現困難な多くの利点があります。具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

専門スキルを持った人材に任せられる

AWS 認定資格を持つエンジニアや豊富な運用経験を持つ専門家に任せることで、高品質な運用が期待できます。

最新技術動向への対応や、ベストプラクティスに基づいた運用により、システムの安定性とパフォーマンスの向上が図れます。自社で同等のスキルレベルを持つ人材を確保・育成するには長期間と高額な投資が必要ですが、外注により即座に専門性の高いサービスを利用できます。

複数の企業での運用経験を持つエンジニアにより、業界ベンチマークに基づいた最適化提案も期待できるでしょう。AWS Well-Architected Framework に準拠した設計レビュー、新サービスの適用検討、セキュリティ強化提案など、幅広い知見を活用した運用改善により、継続的なシステム品質向上を実現できます。

特に WordPress サイトを AWS 上で運用している企業では、クラウドと CMS の両方に精通した専門業者の価値は非常に高くなります。デジタルキューブでは、AWS 上で WordPress を高速化するホスティングサービス「Amimoto」の開発・運用実績を活かし、WordPress に特化したAWS 運用保守サービスを提供しております。

一般的なインフラ運用だけでは解決できない WordPress 特有の課題も含めて包括的にサポートいたします。AWS 上での WordPress 運用にお悩みがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

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24時間365日の監視・障害対応が可能

夜間や休日も含めた継続的な監視体制により、障害の早期発見と迅速な対応が可能になります。

自社で同等の体制を構築するには多大なコストがかかりますが、外注により効率的に高水準のサービスレベルを確保できます。特にグローバルに事業展開している企業や、24時間稼働が必要なシステムでは、この体制の価値は非常に高いものとなります。

シフト制による専門チームの配置により、疲労による判断ミスや対応遅れのリスクも最小限に抑えられます。

運用負荷・工数の削減で本業に集中できる

日常的な監視業務、定期メンテナンス、障害対応などの運用業務をアウトソースすることで、社内エンジニアはコア業務となる開発や企画に集中できます。

事業成長に直結する活動により多くのリソースを投入することが可能になります。特にスタートアップ企業や成長期の企業では、限られた人的リソースを最大限に活用することが競争優位性の確保につながります。

運用業務からの解放により、新サービス開発や事業戦略立案により多くの時間を割けるようになるでしょう。

セキュリティ・コンプライアンス対応が強化される

専門業者の知見により、最新のセキュリティ脅威への対策やコンプライアンス要件への対応が強化されます。

セキュリティインシデントの予防と、万が一の際の適切な対応により、事業リスクを大幅に軽減できます。特に個人情報を扱う企業や金融系企業では、高度なセキュリティ対策が法的に求められるため、専門業者の知見は必要不可欠といえます。

定期的なセキュリティ診断と改善提案により、継続的なセキュリティレベル向上も期待できるでしょう。

システムの成長や変化に柔軟に対応できる

事業拡大に伴うシステムスケーリングや新技術導入時も、専門業者のノウハウを活用して効率的に対応できます。

自社では困難な高度な構成変更や最適化も、経験豊富なチームにより適切に実施され、システムの継続的な改善が期待できます。急激なアクセス増加への対応や、新しい AWS サービスの導入検討なども、豊富な経験に基づいた提案を受けられます。

技術進歩の速いクラウド環境において、常に最新の知見を活用できることは大きな競争優位性となるでしょう。

AWS の運用保守を外注するデメリット

外注には多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。総合的な判断のため、課題となる点も理解しておきましょう。

コストが高くなる可能性がある

専門的なサービスのため、自社運用と比較してコストが高くなる場合があります。

特に小規模システムの場合、外注費用が自社運用コストを上回る可能性があります。月額数十万円から数百万円の外注費用に対して、自社で1~2名のエンジニアを確保する場合のコストと比較検討が必要です。

費用対効果を慎重に検討し、長期的な視点でコスト比較を行う必要があります。サービス内容と価格のバランスを十分に評価することが重要といえるでしょう。外注コストには人件費以外にも、採用コスト、教育コスト、福利厚生費、退職リスクなどの隠れたコストも含めて総合的に判断し、ROIの観点から適切な投資判断を行うことが求められます。

自社のシステム理解が薄れるリスク

運用業務を外部に委託することで、社内エンジニアのシステムに対する深い理解が薄れる可能性があります。

将来的な内製化や大規模な変更時に、システム全体を把握する人材が社内にいない状況になるリスクを考慮する必要があります。外注先との適切な情報共有や、定期的な勉強会の開催により、知識の空洞化を防ぐ工夫が求められます。

システムのブラックボックス化を避けるため、外注先との密な連携体制を構築することが重要です。

専門性を持つ人材の育成を抑制する

外注依存により、社内での AWS 運用スキルを持つ人材育成機会が減少します。

将来的な技術戦略の変更や内製化の際に、必要なスキルを持つ人材が不足する可能性があります。組織の技術力向上という観点では、外注は短期的な解決策にとどまる場合もあります。

長期的な人材戦略との整合性を考慮した判断が重要となります。外注と並行して、計画的な人材育成を進めることも検討すべきでしょう。

AWS の運用保守サービスを選ぶポイント

適切な外注先を選択するためには、複数の観点から総合的に評価することが重要です。以下の要素を基準に業者選定を行いましょう。

対応範囲とサービス内容の明確さ

監視対象の詳細、対応時間帯、エスカレーション手順、月次レポートの内容、障害対応の範囲、定期メンテナンスの実施内容などを具体的に確認することが重要です。

曖昧な表現ではなく、具体的な作業内容と SLA が明示されている業者を選ぶことで、期待と実際のサービスのギャップを防げます。監視項目の詳細リスト、対応レベル別の時間基準、レポート内容のサンプル提示など、契約前に詳細な仕様を確認することが重要で、後々のトラブル回避とサービス品質の担保につながります。

特に AWS 特有のサービスへの対応可否も確認が必要です。CloudFormation によるインフラ管理、Lambda 関数の監視、Elastic Load Balancer の設定変更など、多岐にわたる AWS サービスに対する理解度と対応力を事前に評価しておくことで、安心して運用を委託できます。

AWS 認定資格保有者や経験者の有無

担当エンジニアの AWS 認定資格保有状況や実務経験年数を確認することが重要です。

類似システムでの運用実績があるかも重要なポイントとなります。技術レベルの高いチームに任せることで安心して運用を委託できます。AWS Solution Architect、SysOps Administrator、DevOps Engineer などの認定資格保有者が在籍しているかを確認しましょう。

実際に担当するエンジニアのスキルレベルと経験を具体的に確認することが、サービス品質の判断材料となります。加えて、特定のアプリケーションに特化した実績も重要な判断要素です。

デジタルキューブでは、AWS 上での WordPress 運用に特化した技術開発と運用実績により、一般的なインフラ運用だけでは対応できない専門的な課題にも適切なソリューションを提供しています。WordPress 特有の技術課題でお困りの際は、ぜひご相談ください。

セキュリティ・コンプライアンス対応の体制

ISO27001 や SOC2 などの認証取得状況、セキュリティインシデント対応体制、機密情報の取り扱い方針、データ保護に関する方針、アクセス制御の仕組み、セキュリティ監査の実施状況などを総合的に確認することが重要です。

特に機密性の高いシステムを扱う場合は、適切なセキュリティ体制を持つ業者選定が不可欠となります。単なる認証の有無だけでなく、実際の運用プロセスでどのようにセキュリティが確保されているかを具体的に確認する必要があります。

デジタルキューブでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO27001 認証を取得しており、厳格なセキュリティ管理体制のもとで AWS 運用保守サービスを提供しています。

GDPR、SOX 法、個人情報保護法などの法的要件への対応実績や、業界固有のコンプライアンス要件への理解度も重要な判断要素となります。セキュリティインシデント発生時の報告体制、影響範囲の調査方法、再発防止策の策定プロセスなど、包括的なセキュリティ対応力を評価することで、安心して運用を委託できる業者を選定できます。

料金体系の透明性

基本料金に含まれる範囲と追加料金が発生する条件を明確に確認する必要があります。

従量課金部分、緊急対応費用、作業工数による追加料金などが事前に分かりやすく説明されている業者を選ぶことで、予期しない高額請求を避けることができます。月額固定費用と変動費用の内訳を詳細に確認し、年間の総コストを正確に把握することが重要です。

料金体系が複雑すぎる業者は、後々のトラブルの原因となる可能性があるため注意が必要でしょう。見積書の詳細項目、契約期間中の料金変更条件、解約時の費用、追加作業の単価設定など、コスト管理に必要な全ての情報が透明性高く提示されているかを確認し、予算管理の観点から適切な業者選定を行うことが求められます。

障害時の対応スピード

AWS 環境では障害の影響範囲が広く、迅速な対応がビジネス継続性に直結するため、対応スピードは最重要の評価項目となります。

障害検知から初動対応までの時間、エスカレーション基準と手順、復旧までの目標時間、夜間休日の対応体制、緊急時の連絡手段、対応状況の報告頻度などを具体的に確認することが重要です。

障害の重要度に応じた対応時間の設定も重要なポイントです。例えば、システム全体停止のCritical 障害では15分以内の初動対応、部分的な機能停止の High 障害では1時間以内、軽微な問題の Medium 障害では4時間以内といった具体的な基準があるかを確認しましょう。

24時間365日対応の場合は、夜間休日の対応体制も具体的に確認することが重要です。単なる監視だけでなく、実際に技術者が即座に対応可能な体制が整っているか、エスカレーション先の上位技術者への連絡体制は機能するかなど、実効性のある対応体制を評価する必要があります。

また、対応完了までの進捗報告の頻度や方法も事前に確認しておきましょう。30分ごとの状況報告、復旧予定時刻の随時更新など、関係者が安心して待てる情報共有体制があることで、障害時の混乱を最小限に抑えられます。

契約や対応のカスタマイズ性・柔軟性

自社の要件に合わせてサービス内容をカスタマイズできるか、将来的な要件変更に柔軟に対応できるかを確認する必要があります。

画一的なサービスではなく、個別要件に応じた提案ができる業者を選ぶことで、より適切な運用保守体制を構築できます。事業成長に伴うシステム拡張や、新技術導入時の対応可否も重要な判断要素となります。

契約期間中のサービス内容変更や、段階的な拡張に対応できる柔軟性を持った業者を選択しましょう。

実績や口コミ

類似業界・規模での運用実績、既存顧客からの評価、ケーススタディの公開状況を確認することが重要です。

第三者機関による評価や業界での評判も参考になります。実績豊富で評価の高い業者を選ぶことで、安定したサービス提供が期待できます。可能であれば、既存顧客への直接的なヒアリングや、セミナー・勉強会での情報収集も有効な判断材料となります。

長期間にわたる安定したパートナーシップを築くためには、信頼性の高い業者選定が不可欠といえるでしょう。

まとめ

AWS 運用保守の業務内容から外注のメリット・デメリット、業者選定のポイントまで詳しく解説してきました。

AWS 運用保守には、インフラ監視、障害対応、セキュリティ運用、バックアップ体制整備、コスト管理など多岐にわたる専門業務が含まれます。属人化、監視設定不備、コスト管理の甘さ、復元手順の未整備、障害対応フロー不備などの典型的な失敗パターンを事前に理解し、適切な対策を講じることが重要です。

自社運用が困難な場合は外注を検討し、専門スキル活用、24時間監視体制、運用負荷削減、セキュリティ強化、柔軟な拡張対応といったメリットを活用できます。一方で、コスト増加、システム理解の薄れ、人材育成機会の減少といったデメリットも考慮した総合的な判断が必要です。

外注先選定では、対応範囲の明確さ、技術者のスキル、セキュリティ体制、料金透明性、障害対応スピード、カスタマイズ性、実績評価を総合的に評価しましょう。特に WordPress サイトの運用では、CMS とクラウドの両方に精通した専門業者の選択が重要になります。

デジタルキューブでは「Amimoto」の開発・運用実績による特定領域での深い専門性を活かし、より安定した AWS 運用体制の構築をサポートしています。WordPress 運用の安定性向上をお求めでしたら、専門性に特化したパートナーとのご相談をおすすめいたします。

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